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公立大学法人 福岡県立大学

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公共社会学科

お知らせ公共社会学科:NPO論「実務者との対話」授業を実施しました!(2026年)

 チェルノブイリ.JPG2026年7月7日(火曜日)に福岡市にあるNPO法人チェルノブイリ医療支援ネットワークの理事/事務局長の川原氏にNPO論の特別講師としてご登壇いただき、設立の経緯、原発事故のあったベラルーシでの医療支援活動、福島での活動についてご紹介いただきました。今年の福島訪問には本学の卒業生も参加するとのことで、受講生も活動に関心をもったようです。

 本授業では、これまでに「営利組織(企業)、政府組織との比較を通して非営利かつ非政府の立場で公共性の高い活動を行うNPOの歴史的展開や活動の特徴を学び、三者の協働の可能性と課題について考える」ことを目標に、社会学的視点からNPOの特徴、NPOの活動を規定する社会構造について学んできましたが、NPO関係者から生の声を聞くのは今回が初めての機会となりました。NPOの担い手、資金源、情報発信などについてわかりやすく説明していただき、等身大のNPOの理解につながりました。

 ベラルーシ、福島での原発事故をありのままに伝え、ベラルーシでの医療支援の経験や知識を福島へとつなぐという強い思いで活動をしている同団体には、学生ボランティアも積極的に参加し、彼らが得意とする方法で活動の情報発信を続けています。「人財」として若い世代を活動に巻き込むとともに、彼らのポテンシャルを伸ばしていく姿勢が、世代交代に悩む日本のNPO存続の鍵になるように思いました。

 

【受講生の声(一部抜粋)】

■大学生が学生ボランティアとして福島を訪問し、そこで得た知見や住民との交流をチェルノブイリ通信という形で支援者にフィードバックする活動は、福島を知ってもらうのと同時に福島の人を元気づける活動であると考えた。NPO=ボランティアというイメージがあったので、経営スキルが必要になったり、寄附を募るために支援者のニーズにあわせて広報媒体を工夫したりしていることがわかり、経営については企業経営に通じる点もあると思った。

■今日お話を聞いて学んだ点を将来に役立てたいと思った。たとえば、決断して行動するまでのスピードを速めることは相手への信頼を勝ち取るために必要だという点だ。やりたいことはいますぐに実行に移すことが大切であると改めて感じた。

■チェルノブイリの原発事故だけでなく、福島の原発事故についても貴重なお話を聞くことができた。ニュースで福島の現状を知る機会が減っているので、現地の人の苦しみや課題について知ることができ、お話を聞くことができてよかった。放射線の影響やどのような場所で線量が高いのかなど初めて聞くことも多かった。NPOにとって財源はやはり重要で、寄附を募る際の課題などについても学ぶことができた。

 

とねりこ.JPG 7月14日(火曜日)にNPO法人とねりこの代表理事芹田氏にNPO論の特別講師としてご登壇いただき、「中間支援」の活動についてご紹介いただきました。名前の由来になっている「とねりこ」は木の名前で「粘り強く」という意味が込められているそうです。

 とねりこの活動分野である「中間支援」とは、「社会資源をただマッチングするのではなく、適切な形でつなげて、新たな価値を生み出せるように相互の関係性を整理したり、改善したりする【調整】【コーディネーション】を担うこと」です。福岡で中間支援を担っているNPOは多くはないそうです。その考えられる理由として、都市圏では、NPOによるコンサルティングは、専門性の高い対価性のある業務と評価されている一方で、福岡では、ボランティア=無償というイメージが定着し、NPOの行う助言や調整に「対価」が発生するとみなされておらず、資金面で活動を維持するのが難しいとのことでした。近年、専門性のあるプロボノスタイルで中間支援を担う若者も出現しており、新たな潮流を生み出す存在として注目しているそうです。本学からも、新しい発想をもって挑戦する若者を輩出できるよう今後もNPOの実務者と学生との対話の機会を設けていきたいと感じました。

 

【受講生の声(一部抜粋・要約)】

■NPOを支援するNPOと聞いてあまりイメージがわかなかったが、社会課題の解決のために必要な社会資源は行政やNPO、地域コミュニティなどのそれぞれの団体の横のつながりによって得られるものであり、そのつながりを構築することは難しいこと、だからこそ中間支援が重要になっているのだということを学ぶことができた。

■中間支援は、社会課題に対して直接的にアクションを起こすのではなく、社会資源をつないだり、調整したりする役割を担っていることがわかった。社会の仕組みは「縦の関係」に特徴づけられる一方で、NPOは「横の関係」に特徴づけられることがわかった。社会的課題解決の担い手として、現在行っているボランティア活動に今後も励みたい。

■中間支援を行っているNPOについて初めて学ぶことができた。行政や企業、ボランティア団体それぞれが課題に取り組むことには限界があり、なかなか解決に至らないこともある。こうした現状がある中で、各アクターをつなぐ中間支援の重要性について理解を深めることができた。「びおとーぷ」のようなアットホームなNPOの共同事務所が福岡にあることを初めて知った。とてもユニークで興味深い場所だと感じた。

担当教員:佐野 麻由子

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