ブックタイトル県立大 インターンシップ 29

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概要

県立大 インターンシップ 29

岡本 真紀(看護学科1 年)私は、今回のプレ・インターンシップを通して多くのことを学びました。それらは、社会人として働く上で欠かせないものばかりです。たとえば、人と人とが関わり合っていく際に物事をより円滑にするための技術やマナー、多くの業務を同時進行でこなしていくための能力、常に不測の事態に備えてリスクを回避していく意識、それでもなお避けられなかったハプニングに対処する際に臨機応変に動くための対応力と心構えなどです。今回、たいへん幸運なことに、プレ・インターンシップに臨む前に自分の中で予想していたよりもはるかに多くの体験をすることができました。夏季・春季のそれぞれの5日間、自分より年上で目上の方々しかいない環境で過ごすということ自体が今までの人生で初めての経験であったため、初めのうちはとても緊張していました。しかし、美術館での初日の業務連絡の場をお借りしての挨拶を済ませると、不思議と落ち着いて周囲を見ることができるようになりました。そして気づいたことは、職場の誰もが、お互いに非常に丁寧にコミュニケーションをとっているということです。年齢や経歴を問わず、簡潔かつ思いやりのある言葉を選んで情報伝達が進められていました。それを見て私は直感的に、「これが社会人として必須のテクニックなのだろう」と思いました。これは、春季にお世話になった田川市立図書館においても同様でした。田川市立図書館においては、普段から馴染み深いカウンター業務のほかにも、初めて知った業務も体験することができました。その過程で、普段利用者としてしか訪れたことのなかった図書館という施設の、初めて見る側面をたくさん知ることができました。それはたとえば、古くなった書籍を一つ一つボンドや水を用いて修繕する作業や、新しく図書館に入った書籍に一つ一つ読みやすいように折り目をつけ、図書館の名前の入った印を押していく作業などです。私自身、今まで、誰かが直した形跡のある本や底に印の推してある本を確かに図書館で目にしてきましたが、それらが誰の手によってなされたものであるか気にしたことはありませんでした。しかし、今回のプレ・インターンシップでそれらの作業を自分自身の手で行うことで、その手間や労力の本当の意味を知ることができました。このように、世の中には、自分で体験することでしか分からないものが無数にあるのだと思います。夏季・春季ともにわずか5日間のプレ・インターンシップではありましたが、たいへん実りの多い充実した5日間でした。今回のプレ・インターンシップで学んだことは今後の生活の中でも多いに役立つと確信しています。また、今回プレ・インターンシップ先でお世話になった方々は誰もが社会人として誇りを持って仕事に臨んでおられました。その眩しい姿を見て、私も自らの仕事に誇りを持って生きられる大人になりたいと強く感じました。89