ブックタイトル県立大 インターンシップ 29

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概要

県立大 インターンシップ 29

古谷 陽菜(看護学科1 年)私は、2 月20 日~2 月24 日までの5 日間、伊加利子鳩保育園にプレ・インターンシップとして体験に行きました。伊加利子鳩保育園(以下「体験先」)のクラス編成は、0 歳児がひよこ組、1・2 歳児がつぼみ組、3 歳児が梅組、4 歳児が竹組、5 歳児が松組となっています。保育理念を「一人ひとりの現在(いま)の笑顔を大切に 安心で安全な環境の下 キラキラ輝くその瞳と生きる力を 横並びのまなざしで いつまでも見守ります 幸せの輪を広げていくために みんな大好きだから」として、これに基づいた保育を行っています。私は将来、看護師になり小児科を担当したいと考えています。そのため、今回の体験の目的は、園児の生活を知る、成長・発達を知る、先生としての観察の仕方・接し方を学ぶ、おむつ交換などの技術を身につけるということです。体験先では、遊びは、各年齢での遊び、自由遊び、縦割りに分けられています。縦割りとは、三歳未満児は全員で、梅・竹・松組の園児はそれぞれA・B の二つのクラスに分かれ、異年齢で遊ぶというものです。また、梅・竹・松組は毎日バイキング形式で一緒に昼食をとります。保育の特徴としては、1 歳児はシールを貼る、2 歳児は色を塗る練習をし、月に1 回行われる創作では、梅組は折る、竹組は切る、松組はこれらを総合し、発達段階に合わせた創作活動を行うということも挙げられます。以上のことから、伊加利子鳩保育園では年齢で相違する生活の流れや、成長・発達などをよりわかりやすく学ぶことができるのではないかと考えたため、体験先として選びました。体験内容として、それぞれの組に一日ずつ入り、観察と援助を行いました。主に、一緒に遊んだり、体操をしたり、歌を歌ったり、昼食やおやつの準備をしたり、食べて片付けをしたりしました。また、排泄の援助、0 歳児の授乳を含む食事の援助、卒業式の練習や創作の観察などを行い、カンファレンスにも参加しました。私は、これらの体験から、指示・命令・禁止は効果がないということを学びました。子どもたちが喧嘩などをしたときは、まず傾聴をします。なぜそのようなことをしたのかなど、子どもの気持ちを十分に聞き、適切に理解することが大切です。次に、共感をします。「それがほしかったのね。」「痛かったね。」などと共感をしたり、子どもの言葉を復唱したりすることで、子どもは自分の気持ちを分かってくれたと感じます。最後に、「じゃあどうしようか。」などと、子どもが自分で考えるように促します。これらにより、子どもは学び、成長します。しかし、乱暴なことや危ないことをしたときには、叱らなければなりません。また、子どもの認知行動を強化する物や言葉を示す「強化子」というものを知りました。「頑張ったカード」がそれにあたります。これは、何か良いことをするたびにスタンプを1 つ押してもらい、5 つ貯まるとお菓子が貰えるというものです。これにより、子どもたちは自ら良いことをしようとします。良いことやすごいことをするたびに褒めるということも強化子にあたり、子どもの成長に繋がります。さらに、愛着の重要さも学びました。先生と園児との間に愛着が成立することで、子どもたちは先生の言うことを聞き、激しく叱られても関係が崩れることはないそうです。各年齢の園児の生活の流れや一人ひとりの行動の特徴を知ることで、病気の症状などの異変に気づくことができるということも学び、目的として挙げていた、おむつの交換などの技術も身につけることができました。さらに、感染予防対策として取り入れている、ポラリスの水について知ることができました。これは消毒の代わりとなり、うがい手洗いはもちろん、おもちゃなどの除菌にも利用できるそうです。私は、ある子どもを抱っこした際に、5 秒数えたら下ろして他のお友達と遊ぶ約束をしていました。しかし、5 秒数えたらすぐに片づけの時間になり、約束は果たせなかったため、その日のスケジュールを頭に入れ、先のことを考えて行動することが課題であるとわかりました。また、子どもから話を聞き出す技術や、積極性の向上も課題とします。これらの課題解決のために、一日のスケジュールを細かく立て、時間を見て先のことを考えて行動する練習をしたり、子どもと関わる機会を増やすことで接し方を身につけたいと考えています。また、積極性に少し欠けるのは自信が足りないことが原因だと考えます。自信を持つためには十分な知識と技術が必要であるため、今後は看護の知識・技術の向上に尽力しようと思います。71