ブックタイトル県立大 インターンシップ 29

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概要

県立大 インターンシップ 29

大久保 綾(看護学科1 年)今回、飯塚市立鯰田小学校で実習を行った目的は3つある。1 つ目は、養護教諭の仕事内容を知ることだ。将来の夢を選択するにあたって、幅広く職業に目を通したいからだ。2 つ目は、社会人になるにあたって自分の具体的な方向性を決めることだ。社会人として自分はどうありたいのかなど、自分の中に持つべきものを何か見つけたいからだ。最後に3 つ目は、社会人として何が必要なのかを学ぶことだ。私はまだ学生という立場にあるため、社会に関することや、職業従事者の心情などに関することを知らない。だが、私も何年か後には社会へと足を進めることになる。だから、今社会人として働いている方に、仕事とはなにか、仕事をするにあたってのしかかってくる重みとはどのようなことなのか、ということを学び得たいと思った。実習で主に行ったことは、1年生から6年生まで全ての学年の授業に参加し、丸つけや、わからない問題があったときに子どもへアドバイスをすることや、先生方の資料整理・名札貼りの手伝いをした。また、給食や掃除など、学校でのことは全て子どもたちとともに過ごした。放課後には、職員室で自学と記録の整理を行った。ただし、全ての時間で授業に参加したわけではなく、授業の合間では、校長先生や養護教諭の先生、また、教務担当の先生の講義を聞いた。実習の中で初めて知ったことは2つだ。1つは、教師の仕事について。もう1つは、保護者との信頼関係の大切さである。教師は終わりのない仕事である。365 日絶えず進み続けなければならない。なぜなら、人を相手にした仕事であるからだ。同じ関わり方、同じ教育というものは存在しない。毎日試行錯誤を繰り返しながら子どもと接するのである。また、教師は表からでは見ることのできない部分での努力や苦労が非常に多いと感じた。外部からの評価も考慮しながら、内部では試行錯誤の連続、残業など、多くの苦労がある。上記のような状況にあっても教師という仕事を続けられるのは、やはり「子どもが好きだ」「教師が楽しい」という気持ちが基盤としてあるからだと思う。同じ気持ちを持った人が集まり、協力して仕事をこなしていくという姿に、私は非常に感銘を受けた。また、子どもを預ける側と預かる側との間には信頼関係が不可欠である。正確な情報交換をし合うなどして、詳しく具体的な正しい情報を保護者に向けて伝達できる環境を整える必要がある。実習の中で学んだことは、大きく言うと3つだ。1つは、自分流というものを何か1つ見つけることである。マニュアルや基本的な方向性は皆一緒であるが、その中でも教師は皆それぞれ自分なりの方法を見つけ出していると感じた。自分の方法があるからこそ、自分の中で変わらない何かがあるからこそその仕事を続けていけるのだと思う。次に人間関係を築く大切さである。これから職に就く中で、協働していく中で、ときには衝突することもある。意見が合わないこともある。そのような状況に立ったときに大切なのが、自分の意見を相手にはっきり伝えられる力と、周りの意見にも耳を傾け、聞き入れることができる力である。自分の考えだけを押し付けても、受け身だけをとっても何の解決にもならない。相手も自分も理解し納得する。そのような状態をつくるためのコミュニケーション能力が社会人として重要になるのだと思う。最後は素直さを持つということだ。素直な人が伸びるのだという。「自分は間違っていない」などと過信して周りの意見に耳を傾けないでいる人は何の成長も得られない。自分の意志を持つことは確かに大切である。しかしまずは、相手の意見を聞き、それを受け入れ、吸収し、学んでいくことが大切だと思う。上記のように行うことで、自分はどうあるべきかなど、自分のあり方や将来像が描けるのだと思う。121