ブックタイトル福岡県立大学 インターンシップ報告会
- ページ
- 75/152
このページは 福岡県立大学 インターンシップ報告会 の電子ブックに掲載されている75ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 福岡県立大学 インターンシップ報告会 の電子ブックに掲載されている75ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
福岡県立大学 インターンシップ報告会
のポラリエットは石鹸等で手洗いをするわけではない。そのため、子どもたちに正しい手洗いの仕方が定着していないのではという疑問を持った。私は子ども達と外で泥だんごを作って遊んだ後、一緒に石鹸を用いての手洗いをして、子ども達の手洗いの様子を見てみることにした。子ども達は、しっかり時間をかけて指の間まで手洗いをすることができていた。後から先生に伺ってみると、一般的な手洗いもしっかりできるように手洗い指導をしているのだという。ポラリエットと手洗い指導で子ども達の健康を守るという方法があるのだということを学んだ。次に、園の指導方針から学んだことについて述べたい。私は夏季の就業体験で小学校へ行った。その時子ども達のケンカが多く、先生としてケンカの仲裁に入ることが多かった。私はケンカで泣いている子どもがいることに焦っていた。また、ケンカしている両者から話を聞いてはいたが、泣いている子の言い分を尊重してしまったり、「こっちが悪い!」とケンカの裁判官になってしまったり、どのような状況なのか理解できずにその場から逃げてしまったりしていた。春季の就業先の保育園も、小学校と負けず劣らずケンカが多く、ケンカの仲裁に入ることが多かった。園では「自分の意見や気持ちを相手に言葉で伝えることができる子どもの育成」を行っていた。そのため、ケンカの仲裁に入る際も、ゆっくりと時間をかけて両者の言い分に耳を傾けていた。そしてその両者の言い分や感情に共感していた。このような園のケンカへの対応を見て、子ども達の話に耳を傾けずにケンカという状況から逃げることは最も良くないことだったなと思った。自分の感情を共感してもらえた、自分の気持ちや言い分を言葉にして伝えることができた、という経験は子ども達に良い影響を与えることができるのだと学んだ。ケンカは子どもにとって成長の場であるということを忘れずにいたい。また、泣くことは悪いことではなく、自身の感情をコントロールしようとしている良い状態なのだから、取り乱す必要はないのだということを園の先生から伺った。このことを聞いて、泣いている子どもに対して泣き止ませなければと焦る気持ちがなくなった。その他にもケンカの仲裁に関しての様々なテクニックを学んだ。前回の就業体験では子ども達のケンカがとても恐ろしかったが、今回の体験により恐ろしくなくなり、子ども達が成長できる貴重な経験の1つなのだという認識に変えることができた。これは、私自身の大きな成長であったと思う。私が今回学んだ子どもの言葉に耳を傾け、その気持ちに共感することは、ケンカの仲裁だけではなく様々な場面で大切にすべきことだと思う。例えば看護の場面でもそうである。患者の辛い気持ちに耳を傾け、共感を示すことは患者に良い影響を与えるだろう。私の夢である養護教諭においても傾聴と共感は大切になってくると考える。これからは「聴くこと」に焦点をあてたコミュニケーションの技術を磨いていきたいと思う。71