パブリック・ドメインの拡張を基調とする福岡県立大学「鎮西プロジェクト」


● SUMMARY

  • 本研究は、7,000人規模の地域(田川市鎮西校区,うち団地1314世帯)を福岡県立大学介入研究地域として指定し、そこで保健福祉の観点から、「Public Domain」の拡張を目指した多層介入プログラムを地域の学校を起点に導入し、「田川再生プロジェクト」との両輪として、究極目標である人びとの寿命の延長をはかるものである。この過程では、本学に設置が予定されている保健福祉学系研究科博士課程、各専門看護師コース(大学院修士課程)、認定看護師コース、ならびに、ヘルスプロモーション実践研究センター、不登校・ひきこもりサポートセンターが、重層的に介入をおこなっていく。


  • 「Public Domain」 公共領域を指す。本研究においては,地域の人びとが公園や道といった、自分たちの住む地域の共有財をはじめとして、風土や祭りに代表される文化、地域に関わりのある先人、そして、何よりも、その地域の未来を担う子どもたちやその子どもたちが生きていく学校や環境への思慮的視線を大切にし、それらに対しての奉仕的態度を示すことをいう.すなわちマインドの問題である。貨幣的価値が介在せず、かならずしも公的(official)である必要はない。
  • 「Private Domain」 私的領域を指す。国や地方の行政府からの制御をできるだけ受けない領域を示し、地域の人びとの自立と自律を示す概念である。地域における産業確立や人びとの就労により、この部分が拡大する。